アフリカ最高峰キリマンジャロ登頂!4日目〜頂上へ〜
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4日目〜頂上アタック〜
23時に起床。最後にティータイムということで、ビスケットそしてココアを飲む。
頂上は気温がマイナス20度くらいらしいので、服は6枚も着込んだ。
ヒートテック2枚、フリース、ユニクロのウルトラライトダウンジャケット、マウンテンパーカー、分厚いダウンジャケットの6層構造。
緊張しつつも興奮に胸が高まる。真夜中0時に出発。
昨日までの道と全く違う、急傾斜の砂利道。ベースキャンプからはまっすぐに見えた道だったが、ジグザグになっており、滑らないように気をつけながら登って行く。
同室のジフンと一緒に登り始めたが、高山病のせいなのかペースが遅い。自分のペースを守るために追い抜いてしまい、ひたすら歩いた。ふと振り返ると、あっという間にジフンの姿は見えなくなっていた。
もうこの高度になると、おしゃべりなんてしている人はいない。酸素が薄くて呼吸がしづらいし、マイナス10度くらいの気温で、口も開けられないのだ。体感としては、猛吹雪のスキー場でリフトに乗っている時くらい寒い。
真っ暗な中、月明かりとヘッドライトの光を頼りに一歩一歩たしかめるように歩いていった。
次第に砂利道から大きい火山岩が連なる道に変わる。膝を高く持ち上げないと登れない。
息も上がってきて大きく口呼吸しないといけなくなってきた。
心臓が頑張ってる。全身に酸素と血液を届けるためにペースをあげてくれてるのを感じる。心臓を休ませなきゃ。大きい岩に荷物を立てかけて、手袋を外して水を飲む。まだ頭痛はない。気づいたら周りの景色は雪というか、凍った氷に変わっている。高度は5000mを優に超えているだろう。
そのまま足を進めて行くと、ようやくこの急斜面の終わりが見えてきた。
深夜4時頃、ギルマンズポイントに到着。
高度は5685mで、ここから頂上のウフルピーク(5895m)までは傾斜は緩やかだが、険しい岩道が続く。手足を使って全身で登らないといけないので体力の消耗が激しかった。
幸いまだ頭痛はないし、高山病にはなっていないみたい。
深呼吸を繰り返して、体力的にはほぼ限界だけど、気力だけで何とか登る。
雪山の稜線沿いを歩く。徐々に頂上が見えてきて、同時に地平線の端も明るくなってきた。
もう頂上はすぐそこ。
こんなに綺麗な色に染まる地平線を見たことがあっただろうか。
そして朝の6時。
ついに。
頂上のウフルピークに到着。
やってやったぞ...という達成感が全身をじんわりと包む。
ガイドのアブーシュがハグをしてくれた。
あの時に見た朝日は人生の中でも一番に神々しくて美しい朝日だった。
疲れを忘れて頂上ではしゃいだせいで、そのあと軽い高山病になった(笑)
下山に関しては、「登った山は下りないといけない」というのが正直な感想です。
頂上に登った疲れをそのまま引きずったまま、ほとんど休まずに下山したので、登りより下山の方が数倍シンドかった。
真夜中から歩き始めて朝6時に頂上に着き、そこからほぼノンストップで下山して、夕方の16時までずっと歩いてました。
足がまるで鉛になったかのように無感覚になるくらい疲弊していました。
しかし、全ては今夜あるサッカーの日本代表戦を見るため。感情を無にして歩き続ける。
高度2700mのところまで下りてきて、オフィスが夕方には閉まって登山証明書をもらえなくなってしまうというので、そこからはレスキューカーを使って麓の1800mのところまで下りました。
富士山にも登ったことのない僕が、ほぼ初登山でキリマンジャロに登れたことは大きな自信になったし、人生史上一番美しい絶景に出会うことができました。
もう登山は当分しないと思いますが、
これからも、自分には少し無理なんじゃ?って思うくらいの挑戦を続けていきたいと思います。
いつの日にか、前には絶対無理だと思っていた壁も軽々超えられるように成長できますように。
アフリカ最高峰キリマンジャロ登頂! Climbing Mt. Kilimanjaro まおの世界一周修行の道