まおの世界修行ブログ

とある医学生が世界各地で修行しながら世界一周するブログ

帰国。28カ国目の日本へ。

126日。世界一周の旅から帰国しました。

I finally returned to Japan [English below]

 

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成田にて

411日にタイからスタートして、約8ヶ月。アジア、アフリカ、中東、ヨーロッパ、南米を合計で28ヶ国を旅しました。

 

 

今までありがとうございます

このブログを読んでくださった皆さん今までありがとうございます。

お陰様で奇跡的に強盗やスリにも会わず、何事もなく無事に帰ってくることができました。

正直、始める前はこんな一介の若造のブログを誰が読んでくれるんだろう...と思っていましたが、始めてからは思わぬ人から「読んでるよー!」と連絡をもらったり、ネット越しで顔も本名も分からないけどいつも読んだ後にスターをつけてくれるあなたに少し励まされたり。

更新も遅かったし、拙い記事ばかりだったと思うんですが毎回読んでくださってありがとうございました。勇気をもらえました。

 

修行の成果は?

世界一周のテーマだった「世界各地で修行をする」は無事に行うことができました。

 

・インドで瞑想

maonologue.hatenablog.com

・エジプトでラマダ

maonologue.hatenablog.com

・スペインで巡礼

maonologue.hatenablog.com

 

今思うとよくやったなあ俺。。

 

今振り返ると修行、そして旅を通じて「お前は何者?」という問いをずっと突きつけられていたように思います。

いつも通り日常生活を送っている現地の人たちに混じって、どこへ行っても一人だけ浮いている東洋人。

世界各地数え切れないくらいの人に出会い、その人の数だけ生き方があって、実際にそれで生きている人たちをたくさん見ました。え、こんな生き方もありなのか。じゃあ自分はどう生きていくんだ?と。

会話はいつも”Where are you from?”からスタートし、”What do you do?”の繰り返し。

 

日本の医学生だよと一応答えるけど、

心の中では「日本人」とか「医学生」といった自分の核を覆っている皮みたいなものを一枚ずつ剥いでいったら、何が自分として残るのだろうということをずっと考えさせられていました。

 

僕が旅で出会った「僕もこんな人になりたい!」という素敵な人たちは、パレスチナ人だろうとウルグアイ人だろうとキリスト教徒であろうとムスリムであろうと関係なく、毎日どの瞬間も周りの人に愛を持って接するという姿勢を貫き通している人たちでした。

おそらくその人生への態度は、日々の積み重ねの結果そうなっていったのだと思います。

 

何か変わったの?

僕は8ヶ月旅をしていたけど、その間自分が何か変わったわけではないと思います。

旅をしたからといって何かが劇的に変わる訳はなくて、むしろ自分というものは日常の積み重ねによって少しずつ変化していくものだと感じました。

だから正直、僕にとって8ヶ月は長すぎると感じられて、日常生活を送る現地の人を見て、ああ僕も早く日常生活に戻って建設的な生き方をしたい!と思うようになっていました。

 

世界一周をしていると、旅を始めてもう5年。放浪の生活。みたいなベテラン旅人さんにもお会いするのですが、そういう人は本当にすごいな僕には絶対に無理だと思いました。

俗世を離れて修行する修行者も然り、やっぱり僕は修行、旅で得たことを社会に還元する、他人と関わりあって生きる生き方の方がしたいと思いました。

 

旅もとてもいいものだけど、それ自体が目的化するのはどうなんだろう。旅で得たことを少しでも他人との関わり合いの中で活かせたらいいと思うのだけど、と。旅はあくまでもinputで、それをoutputして初めて意味があると思いました。

 

自分探しの意味もこの旅にはあったと思います。

青い鳥は籠の中にいた、ではないけどやっぱり答えは外部にはなくて、探し続ける人生になりそうです。それが実感を持って感じられた旅だったと思います。

 

これからがようやく始まりだと思うので楽しみです。

 

これから

4月の復学まで時間がありますが、しばらくFacebookinstagramといったSNSから少し離れようと思います。

自分は周りを気にしすぎる性格だと思うので、意識的に周りから入ってくる情報を減らして自分に集中しやすい環境を作りたいと思います。

 

帰ってきてやっぱり日本は最高の国だと思いました。ご飯が美味しいって一番大事です。

世界一周で好きになった国はどこもご飯が美味しいところ(安くて)

ポーランドとかペルーは良かったですね〜(すみませんブログ記事にできてなくて)

 

 

このブログが日本の、世界のどこかにいるあなたに少しでも届いていたらそれだけで僕がやったことは意味があったなと思います。

また、隙を見て更新しようと思いますので、思い出した時にチェックしてみてください。

ではまた!

 

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It’s been eight months since I left Japan for getting out of my small world and discovering myself.

My plan for this travel was to experience a spiritual training of each religion, such as Vipassana meditation in India, Ramadan in Egypt, and the pilgrimage in Spain. I did all of them as I planned.

 

I traveled twenty-eight countries in Asia, Africa, Europe and South America, saw some beautiful wonders, faced some ugly part of this world, and met many awesome people, who taught me many things and gave me so much love.

 

I realized that what matters for me is not hidden in the foreign countries but should be discovered inside myself.

I came to think how I live every moment makes me who I am.

 

Without your help, I couldn’t have done my journey.

So it’s time for me to give and share the love to another.

 

Thank you everyone involved with me.

 

Let me know when you come to Japan.

You are always welcome!

 

スペイン巡礼で1ヶ月歩き続けて考えたこと

9月4日にフランスのサンジャンピエドポーから歩き始め、

10月5日にスペインのサンチアゴデコンポステーラに到着するまで32日間、計800kmを歩きました。

maonologue.hatenablog.com

 

 

この巡礼が、僕の世界一周のテーマであった「世界各地で修行をする」の最後の修行だったのですが、今までの修行(インドで10日間瞑想、エジプトで1週間ラマダン)と比べると

一番キツくて、そして

一番楽しかった

修行でした。

 

歩いている時に考えたこと

 巡礼中はもちろん友達もたくさん出来ましたが、歩くペースはバラバラなので基本的に歩く時は一人のことがほとんどでした。

毎日7〜8時間も歩いていると、否が応でも色々と考えることになります。 

自分の将来のこと。これからの旅のこと。今の悩みごと。昔の思い出や後悔。

(歩いている時に書いたメモを元に書き起こしているため、ポエムっぽくなります)

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夜明け前

僕が好きだったのは、まだ太陽が昇る前の真っ暗な時間帯。

真っ暗な中、星の光でかすかに見える道を歩いていく。

周りのものも自分の体の輪郭さえもはっきり見えない。すると、自分が周りに溶け込んだ感触になる。

まだ鳥も植物も眠っている、死人がたてるかすかな音しかしない世界。

そんな時だからこそなのか、いろんな考えが自分の中を通り過ぎていく。

 

こんなに自分のことだけに集中できたことって思い返せばなかったと思う。

世界一周に出る前も、目の前のテスト勉強や部活に追われていたし、暇な時間もSNSとかで潰れていた。

世界一周中すれば時間ができるかなと思ったけど、旅をしていると次はどこに行こうとか何食べようとか意思決定に費やす時間とかが多くて、何もしていない時間ってあまりなかったり。

巡礼を歩いている間は他に何もすることがないので、必然的に考えることが多くなる。

 

巡礼は瞑想に似ている

カミーノデサンチアゴを合計4回も歩いたウルグアイのおばあさんが言っていたけど、巡礼は瞑想にとても似ていると思う。

maonologue.hatenablog.com

自然の中を歩きながら、普段なら見逃しているだろうなというものによく気がつく。

道端に咲く花の美しさや朝日の神々しさ、林の中を歩く時に感じる澄んだ空気だとか草いきれの独特の匂い、自分の体調の浮き沈み、暑いな寒いなとかいった感覚に意識が向く。

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同じ景色を歩いてても、僕が注意してもみなかったブドウ畑の美しさとかにウルグアイのおばあさんは気づいていたし、

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同じ自分でもこの林道ワクワクするなとか空の雲が綺麗だなと気づく時もあれば

暑すぎて景色を楽しむ余裕なんてなくてただただ惰性で歩き続けた時もあった。

 

インドでやったヴィパッサナー瞑想も同じだった。

目を閉じて暗い部屋で瞑想をして、身体に立ちのぼっては消えていく感覚をひたすら見つめていく。ああ、お尻が痛いなとか、少しの風を頭に感じるなとか、足が少し熱っぽいなだとか。

maonologue.hatenablog.com

 

一緒に歩いた人たちに教わったこと 

カミーノを歩く巡礼者は10代から80代まで男女問わずいろんな国の人がいるけど、転職だったり、定年退職だったり人生の転機のタイミングでカミーノを歩こうという人が多い。

境遇は違えど、巡礼者の間では人に優しくしようLoveを分け合おうという雰囲気が満ちていて、「何をもらえるか」じゃなくて「何を自分はしてあげられるか」ということを皆が探して率先してやっているのをみて、ああなんて素晴らしいんだろうと思った。

たぶんみんなテイクすることなんて考えずに、ひたすらギブすることが自分の幸せにつながっているって感じていたからなんだろうな。

料理も振舞ってくれたし、怪我したら何も言ってないのに気遣ってくれて薬を分けてくれたり、自分で創作したアートをプレゼントしてくれたり、、

僕は何をしてあげられるんだろうと自然に考えるようになっていた。

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西の果てフィニステーラに沈む夕陽

1ヶ月以上も歩き続けるのは肉体的にはたしかにすごくしんどくて、足のマメは痛みを感じなくなるほどできたし、靴が履けなくなるくらいアキレス腱が腫れたりした。

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歩いている途中で突然目の前の世界が全部真っ白になって眩暈で倒れそうになった

でも全ては気の持ちよう。50km歩くって決めたらその通り歩けたし、友達に会うためって考えたら体がすごく軽く感じた。

maonologue.hatenablog.com

 

巡礼を終えて

巡礼を始める前は800kmなんて途方もない距離だと思ってて(まあ実際そうだったんだけど)、毎日25~30kmずつ歩いていったら、いつの間にか300km、500km、800kmというように歩けていた。

この一番長い修行をやり終えたことは、飽き性で続けることが苦手な自分にとって一番の自信になったと思う。

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この夕日を見たとき、ああ本当に僕の巡礼は終わったんだなと感じた。

巡礼を歩ききれば何か変わるかなと思っていた。

でも正直、サンチアゴデコンポステーラまで歩き切って自分が変わったかと聞かれれば、何も変わっていないと答えると思う。

それでも、60代70代で巡礼している人を見て、この年でも何かしら悩みがあって巡礼を歩いているんだと思うと、僕も悩んでいていいのだなと思えたし、

同じように悩んでこの道を歩いている仲間たちに出会えて、このまま悩んだままの自分でいいのだと肯定できるようになったと思う。

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おそらく悩みがなくなることなんてないし、人生ずっと迷い続けて、それでもそれが人生なんだろうなと思った。

 

 

ということで巡礼を歩き終わってもう2ヶ月が経とうとしている今(実は帰国へのフライトの前日。。。)は何を考えているかというと

 

 

生きるって大変だけど楽しい!! って思えれば、何やっても勝ちだと思う

 

だから

 

生きてて楽しいー!!

 

俺は生きてるぞーっ!!!!

 

って思えることをしような。

 

って思います。

 

 

以上、とりとめのない文を最後まで読んでくださってありがとうございました。終わり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついに。聖地サンチアゴコンポステーラへ到着!!

10月5日、今日は最後の朝。

 

いつも通り朝6時に起きて、寝袋をたたむ。

歯を磨いて、荷造りをして、皆と朝ごはん。

 

9月4日にフランスのサンジャンピエドポーからスタートした巡礼も今日で最終日。

ゴールのサンチアゴデコンポステーラまで残り8km。

 

思い返せばとても短かったように感じるけど、とても辛くて楽しかったことだけはたしか。

 

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最後の巡礼をみんなで楽しく話しながら歩く。

 

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今日も朝焼けが綺麗

サンチアゴの街に近づくにつれて、徐々にコンポステーラの教会が見えて来た。

もうみんなテンションは上がりっぱなし。

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そしてついに...!

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ゴール!!!!

32日間、800kmを歩き切った。

ゴールした時は、感動で涙がでたとかそういう感じではなく、
「あ、ようやくこれで俺の巡礼が終わったんだな」

という静かな感慨、そして明日からはもう歩かなくていいんだ!という解放された喜びが大きかった。

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1ヶ月重かったぞ、お前。ようやく下ろせた。

そして、コンポステーラでは一番会いたかった人が待っていてくれた。

世界一周を始めた4月、一番最初にタイの宿で知り合った、世界一周初の友達の韓国新婚カップル。(彼らとのことは下記事↓)

二人とも尊敬できる人柄で、勝手に韓国のお兄ちゃんお姉ちゃんと思っていた。

maonologue.hatenablog.com

 

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嬉しいカードを作って待ってくれていた

本当に偶然、彼らもちょうどコンポステーラにいるという知らせを聞いて会えることになったのだ。

彼らを見つけた時は嬉しすぎて、ダッシュで駆け寄ってジャンピングハグしてしまった(笑)

お互い世界一周をしているのにまた会えたという奇跡。運命ってあるんだなと思った。

 

そしてコンポステーラ大聖堂の前で待っていると、続々と一緒に歩いてきた仲間たちが。

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みんなでコンポステーラの前でハグをして喜びを分かちあっていた時、

ああこの人たちと歩けてよかった。出会えてよかった。

と心の底から思った。

 

 

そしてこの日は実は僕の誕生日(10月6日)(の前日。)

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1日早いけど、みんなに誕生日を祝ってもらった。

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最高の誕生日でした。

 

この巡礼を通じていろんな国の友達が出来たし、次の旅は彼らに会いに行く旅にしようと思う。

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巡礼を終えて考えたことなどは次の記事に書きたいと思います。

 

 

人生最長・50kmを歩いた日。

巡礼も半ば。足の怪我がどうしても治らず、ある大きい街で1日休むことにした。

maonologue.hatenablog.com

 

足の痛みは少しマシになったけれども、それまで一緒に歩いていた友達に1日分置いて行かれてしまった。

 

自分のペースを守らないとより怪我が悪化して最悪巡礼を諦めざるをえなくなってしまうかもしれないので、決して無理はできない。

 

そこから1週間ほど、ほとんど一人で歩く孤独な日々が続いた。

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巡礼で一番綺麗だった日の朝日

もともと僕は一人でいるのは苦痛に感じる方ではないし、むしろ好きな方。

一人で歩くと自分のことに集中できるし景色を楽しむ余裕もできるから好きだった。

 

けれども毎日8時間ずっと一人で歩いているとそんな余裕もなくなり、歩いている時間もつまらなく感じられて、ただただ辛い時間になっていた。

 

そんなある日、怪我する前に一緒に歩いていた日本人の女の子のさとみさんから連絡が。

「明日アストルガ(という街)まで歩いてスペイン巡礼終わり!まおさんぶっ飛ばしてアストルガ来てよ笑」

大学の関係で巡礼途中で日本に帰らないと行けなくて、明日がその最終日だそう。

 

実は、このアストルガという街は今いるレオンという街から50kmも離れている!!

 

この万全でない足で50kmも1日で歩けるかな。それも15kgもの荷物を背負って。。

 

不安ではあったけど、最後さとみさんに会いたかったし、前に一緒に歩いていた仲間も皆その街で待っているそうなのでなんとしてでも追いつきたい気持ちの方が強かった。

足が大丈夫だったら行く!との返信をした。

 

翌朝、朝6時に出発。

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歩き始めて30分くらいで足が痛くなってきた。

 

やはり靴が合わない。サンダルに履き替えて、痛み止めを飲んで歩き続けた。

 

しばらくすると、痛み止めが効いてきたのか足の痛みが消えた。

 

皆に会えるっ!というワクワクする気持ちで歩いていたら楽しくなってきて、足も嘘のように軽くなり、めちゃくちゃ早歩きで歩き続けた。

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サンチアゴデコンポステーラまでも残り300kmを切ったみたい。

 

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調子よく歩いていたらいつの間にかお昼に。

 

なんと朝から一切休憩なしで35kmも歩いていた。

 

いつもだったら、20kmも歩けばバテてたのに。誰かのために歩こうって気持ちでいると、こんなにも体の反応が違うのかということに自分でも驚いた。

 

お昼休憩にコーラとアイスを食べて、また歩き出す。残り15km。

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日差しが容赦無く照りつけて、汗で服もびっしょり。

 

残り5kmくらいになって足が痙攣し始めた。

身体が悲鳴をあげているのが分かったけど、もう最後は意地。

気力を振り絞って50km歩ききった。

 

アストルガの宿に着くと、

「マオ本当に来たのか!!ユーアークレイジー!!」

韓国人のジェイが待っていてくれていた。

さとみさん、ゆみさんも驚いてくれて、ジュースを奢ってくれた。

50km歩いた疲労でもう足は鉛みたいになって一歩も動けなかったけど、久しぶりにみんなに会えたのが本当に嬉しかった。


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その夜はみんなでさとみさんのお別れパーティー

久しぶりに仲間と食べるご飯は本当に美味しかったし楽しかった。

 

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さらに宿でボランティアをしている日本人の方に「疲れたでしょう」と優しくしてもらい、なんとカレーをご馳走になった。

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半年ぶりに食べた日本のカレーの味。涙が出るほどうまかった。

 

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アストルガから見える綺麗な夕焼けを見に行った

 

 

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 おそらくこの日以上に歩く日は人生でもうないだろうってくらいこの日は歩いた。

 

重い荷物を背負って50kmも歩くなんて、自分のためだけだったら絶対に歩けてなかっただろうなと思う。

 

でも、友達に会いたい!っていう気持ちでいたら不思議と歩く足にパワーがみなぎってきて歩き切ることができた。

 

人間の身体って本当に面白い。全部気持ち次第なんだな。

 

 

 

歩いている時にずっと聞いていた大好きな宇多田ヒカルの曲。

道

  • provided courtesy of iTunes

 

一番"運"の悪かった日

巡礼を始めて2週間ほどたった頃...

 

僕の足は限界に達していた。

 

日本で巡礼用に買った丈夫なトレッキングシューズも、15kgにも及ぶ重い荷物を背負って、1日25~30kmにも及ぶ長い距離を歩くのは想定されていないのだろう。

 

左足のアキレス腱の部分が、靴擦れを起こして普段の2倍くらいに膨れ上がり、歩けないくらい痛くなっていた。

 

どうしようもないので、普段履きに使っているクロックスで歩くことに。

 

今振り返ると、800kmある巡礼路のうち半分以上をクロックスで歩いていた。

 

歩きやすいけど、急な斜面の山道や砂利道をサンダルで歩くのは流石にしんどくて、何のために歩いているんだろう...もう辞めたい...とネガティブな気持ちになっていた。

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それでも朝日は昇る

さらにその日は朝からお腹の調子が悪かった。

 

それでも歩かないわけには行かないので、ゆっくりながらも歩き始める。

 

スタートしてから20kmほど歩いた頃、お昼前に街に着いた。

 

ここで休憩してもいいんだけど、宿もまだ空いていないし、時間的にも中途半端だったので次の街まで目指すことに。

 

ただ、この次の街まではなんと13kmもあって、途中に一切街や休憩所がないのでぶっ通しで歩ききらないといけないのだ。

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何もない砂利の一本道

覚悟を決めて歩き出すも、だんだんと強くなる日差しに汗はダラダラ。

 

3kmほど歩いたところで事件発生。

 

お腹が...痛い...!やばい、もう我慢できない。

 

だが残酷にも一番近いトイレ(街)まで3km。これは間に合わない。

 

周りを見回すと、そこには草の茂み。近くに巡礼者も見当たらない。

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やるしかない。

 

意を決して草むらに飛び込み、地球の大地の上に致した。

 

スッキリした〜という解放感と、大地の上に直接したというダブルの解放感は少し気持ちよかったのは事実だけど(汚い話ですみません)

 

少し汚れてしまった下着を半ケツでいそいそと替えているときに、まさかの前方から自転車が。

 

自転車に乗ったおじさんは半ケツの僕をチラッと見て、二度見した後、見て見ぬふりをしてシャーッと通り過ぎていった。。

 

どう取り繕うこともできずにその後も宿までトボトボと歩き続け、宿で泣きそうになりながら下着を洗っていた時は、その日の運の悪さを呪うことしかできませんでした。

 

 

楽しい時間ばかりではない、巡礼の辛い部分を味わった1日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩くのは一人。でも一人じゃないよ

カミーノデサンチアゴ。世界中から集まった巡礼者が、スペインのサンチアゴデコンポステーラ大聖堂を目指し何日もかけて歩く、長い長い旅。

 

基本的に巡礼者は1人の人が大半だ。全行程を歩こうとすると1ヶ月以上かかるこの巡礼に、友達などとタイミングを合わせて歩くのは大変だからだろう。

 

それでも同じ道を歩いていると、同じ巡礼をしている境遇が似た者同士、すぐに仲良くなる。

 

 

僕もカミーノで運命的な出会いをした。

 

歩き始めて3日目。

 

大きなバックパックを背中に、小さいリュックをお腹に、2つ背負って歩いている20代くらいの韓国人ぽい男性を発見。

僕以外に背中とお腹に2つ背負って巡礼している人を見るのは初めてだったので、「この人も世界一周中!?」とテンションが上がり声をかけてみた。

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彼の名前はジェイ。

予想通り、彼も世界一周中で、これまでにロシアやヨーロッパを旅してきたらしい。今28才でなんと3年前にもカミーノを歩いたことがあるらしく、今回が2回目の巡礼だそうだ。

 

そしてさらに...

 

彼が世界一周を始めたのは僕と同じく4月11日だということが判明!!

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韓国人のジェイ。イケメン。

まさかの偶然の出会いにすぐに意気投合。

ジェイと一緒だった韓国人の女の子メイと3人で一緒に歩いていくことになった。

 

一人でいるときは、全部外食だったんだけど、ジェイやメイといる時は彼らご飯を作ってくれるので、いつもご馳走になっていた(笑)

料理素人の僕はいつも皿を洗う係...(笑)

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右のトマト&卵煮込みが絶品だったので毎日作ってもらってた

 

この二人に限らず、韓国人は料理好き?みたいで皆手の込んだ料理を自炊していて、感心するばかり。僕も日本食の一つくらい作れるようにならなきゃ...

 

基本的にアジアから巡礼に来ている人は、8割韓国人、1割台湾人、1割日本人という感じの割合で、韓国の人と友達になる機会が多かった。

 

仲良くなった韓国の人は、なぜか皆日本に旅行に来たことがある人ばかりで「日本大好き」と言ってくれる人ばかり。

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会社やめてきたデヒョンと同い年のジュンハン

歩きながら彼らと話していて、日韓の関係とかの話題になることも多かったけど、反日!みたいな偏見を持ってる人は誰もいなかった。

思うんだけど、そういう偏見を持ってる人ってたぶん相手国に友達とかいないよね。韓国に限らず、中国でもその国の人と一人でも知り合ってみて仲良くなれば、偏見も変わると思うんだけどな。

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台湾フレンズと

 

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みんなでラーメン作って食べた

もちろん日本人にもたくさん出会った。

巡礼初日に偶然同じ宿だったユミさん。長年夢だった巡礼をするために看護師の仕事を一旦ストップして来たそう。

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ユミさんと日本食頑張って作った


同い年の大学生で、卒論のテーマに巡礼を歩いているさとみさん。大学のために途中で彼女が帰国しないといけなくなって、最後会うために1日で50km歩いたのもいい思い出。

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青春ぽい写真

おばあちゃんとの出会い

このおばあちゃんはウルグアイ出身のマグダレイナさん。

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パワフルすぎるウルグアイのおばあちゃん

もう70才は超えてるのに元気なこのおばあちゃん、只者じゃない。

実はウルグアイで有名な絵本作者で、これが巡礼4回目。カミーノの経験を本にして出版もしたそう。

彼女からは色々なことを教わった。

道端に生えているどのイチジクが美味しいか教えてくれて、食べさせてくれたり。

どこの景色が綺麗とか、どういう心構えでカミーノを歩くといいかなども。

彼女は毎日瞑想をするそうで、カミーノを歩くのも瞑想の一部だと言っていた。

 

とても印象的だったのが、道端にあったブドウ畑を指差してBeautiful! と何度も言っていたこと。

その時僕にはただのいつも通りの風景の一部に見えていたんだけど、彼女は常に新鮮な目でもって風景を捉えていたから、そういう風に毎回感動することができていたのだと思う。

同じものを見ていてもそれに本当に"気づく"ことができているのか。

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静かな林の道。美しい

旅を長く続けていると、徐々に見知らぬ風景にも慣れていって感動が日に日に薄れていってしまう。マグダレイナおばあちゃんのように常に心をフレッシュに、感動をキャッチできるようになりたいなと思った。

 

そして彼女に何となく質問をしてみた。

「何の宗教を信じているの?」

彼女から返ってきた答えに僕は驚かされた。

 

"My religion is... LOVE!"

 

 そう。イスラエルで出会ったイブラヒムおじさんと全く同じ答えを返してきたのだ。

maonologue.hatenablog.com

 「私はクリスチャンだったけど、数年前にやめたの。私はあの人がキリスト教で、あの人はイスラム教、ユダヤ教...みたいに分けるのが嫌いなの。キリスト教イスラム教も仏教も全部同じだと思ってる。私の宗教は”Love”よ。」

 

本当に彼女と一緒に歩いていると、70を超えたおばあちゃんなのにこちらの方が元気をもらうくらいハッピーになっちゃうし、別れ際もギュっとハグをしてくれてLoveがひしひしと伝わってきた。

 

言葉で世界平和とか言うのは簡単だけど、イブラヒムおじさんにしろマグダレイナおばあちゃんにしろ、その全身であふれるほど愛を発散しているような人に触れると「ああ、これが愛だな、平和だな」と感じた。

 

宗教にはいろんな問題があって、学ばないといけないことも多いけど、そういうのを超越するようなこの人たちの個人としての態度、生き方は単純にカッコいいし、これこそが本質のような気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スペイン巡礼・石に込めた巡礼者の思い

 

巡礼を歩き始めて数日。

 

初日のピレネー山脈越え以降は徐々に道が平坦になってきて、また身体も巡礼に慣れてきたので楽しく歩けるようになってきた。

 

巡礼中の一番の楽しみは朝日。

巡礼ではサンチアゴコンポステーラを目指してひたすら西の方角に歩いて行くので、毎朝、太陽が背中側から昇ってくる。

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ふと後ろを振り返ると、真っ赤な朝日がゆっくり地平線上から昇ってきて、道が徐々に明るくなっていく。太陽のその圧倒的な存在を毎朝実感して、拝みたくなる。

こんなに素晴らしい朝日を毎日見れるということこそが、一番の贅沢なんだなあと思う。

 

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綺麗な雲と印象的な一本の大きな木。

 

 

道沿いに実っているベリーやイチジク。

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小鳥になった気分で、ブルーベリーをつまんで食べてみると、とても甘くて美味しい。

 

こういう風に道沿いの植物に注目しながら歩いていると楽しいし、自然と仲良しになった気持ちを覚える。

 

自然からの頂き物だけじゃなくて、巡礼中はいろんな人からたくさんのものをもらった。

巡礼者のために、道沿いに寄付制で飲み物や食べ物を用意してくださってる人。

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こんなにかわいく飾り付けしてくれていたら、元気でるよね。

 

顔も見たことないけど、毎日こうやって巡礼者のために用意してくれている人がいるんだなあと思うと、あなたのことは知らないけど本当にありがとうと心の中で呟きたくなった。

 

巡礼者同士でもみんな「ギブアンドギブ」の思いやりを持っていて、

僕が足を痛そうにしている時に「この薬が効くからあげるよ!」と薬をもらったり、「ご飯作ったから一緒に食べない?」とご馳走になったり、本当にみんなに優しくしてもらった。

 

逆に僕にできることは何だろうと考えて、いろんな場面で優しくできるように心がけるようになっていた。

 

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 カミノデサンチアゴの道中ではこのような石を積み重ねたものをよく見かける。

 

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道しるべの上にも石

カミノデサンチアゴを歩く人は、それぞれ歩こうと決めた理由も様々。

人生の転機に悩んで歩き始めた人。

家族や愛する人を失って弔いの意味で歩いている人。

罪滅ぼしのために歩く人。

 

何か自分の重荷に感じるものや捨てたいもの。家から持ってきた石に、巡礼者はその思いを込めて、巡礼道中に置いてくるそうだ。

 

巡礼者も10代から80代まで男も女も年齢も様々。でもいろんな人がいろんな思いを抱えて同じ目的地に向かって歩いているんだと思うと感慨深いものがあった。

 

 

 

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